愛知県から長野県までのびる、非常に長い鉄道「飯田線」。
乗車時間が約7時間という長さで、注目される秘境駅が何個もあります。
その中から2つにしぼり、計画的にまわれるコツ・必須の持ち物などを紹介していきます。
飯田線とは?
飯田線は、愛知県「豊橋駅」から長野県「辰野駅」までのびるローカル線です。
全線200km弱あり、乗車時間7時間弱という驚異的な長さ。ここまで長いローカル線は珍しいです。
停車する駅は95駅もあり、南信州の豊かな自然を車窓に見ながら、のんびり楽しい時間を過ごせます。
普通の横並びの座席だけではなく、進行方向を向いて2人並びに座れる「クロスシート」もあるため、長時間の旅にも安心です。
今回は、土曜・休日及び年末年始(12月30日~1月3日)に使用できる「青空フリーパス」で、飯田線を紹介します。
対象地区は名古屋~飯田までと広く、区間内であれば乗り降り自由の1日フリーパスです。
料金は、大人2,620円、子供1,310円それぞれかかります。
持ち物について
長時間の旅を楽しむためには、持ち物をコンパクトにし、身軽になることが大事です。
メインの持ち物は、コンパクトなカメラ・飲み物・飴・文庫本・虫よけスプレー・日焼け止めなど。
自動販売機は全てのホームにはないため、豊橋駅など大きな駅で「飲み物」は購入しておきましょう。
売店がある駅も少ないため、飴・ビスケットなど栄養補給できるものは必須です。
ゆっくりとした時間のなかでの読書のための「文庫本」、春・夏は虫がとにかく多いので「虫よけスプレー」は必ずしておきましょう。
また、屋根がない駅が多いので、日差しが強い季節は塗りなおせるように「日焼け止め」を持っていくのをおすすめします。
まわるコツを2つの駅を例に紹介!
田本駅(たもとえき)
まず、目指す駅は鉄道好きには有名な「田本駅」です。豊橋駅8時11分発の天竜峡行きに乗車します。田本駅には、2時間半ほどかけて11時47分に到着します。
田本駅は、断崖絶壁にひっそりとたつ、沢山の緑に囲まれた駅です。降車する人はほとんどいません。ホームがとても狭いので、気をつけて歩きましょう。
ホームの両端にトンネルがあるため、電車がきた時は迫力のある、かっこいい写真が撮影できます。
次に向かう駅は、「小和田駅(こわだえき)」という豊橋側に戻る途中の駅なので、豊橋行きの13時10分発まで電車がきません。それまでの時間、駅近辺を探検してみましょう。
ホームの左側に進んでいくと、上にあがっていく階段があるので登っていきます。
トンネルの真上までくると、駅全体が見渡せる、とっておきの写真スポットが現れます。
雑誌にのる写真などは、このスポットから撮られたものが多いです。
その先には二手に別れた道が出てくるので、右に進んでみましょう。
しばらく歩くと、緑の大きな吊り橋が見えてきて、奥まで続く天竜川と美しい山並みの風景が楽しめます。
まわりにほとんど建物がないので、非常に静かでゆったりとした時間を過ごすことができます。
季節が変わると、自然の色合いも変化して美しくなるので、季節ごとに訪れるのもよいでしょう。
写真のスポットの先にあった左の道を行くと、少し建物があるところに出るのですが、行くまでの道があまり整備されておらず危険なところもあります。そのため、そちらの道はあまりおすすめしません。
小和田駅(こわだえき)
さて、次の「小和田駅」に向かうため、田本駅から豊橋行きの13時10分発の電車に乗ります。
目的の駅には13時41分に到着します。
小和田駅は、静岡県・愛知県・長野県の3県境界駅で有名です。
現在は無人駅で、1993年にご成婚された皇太子殿下と小和田(おわだ)雅子様の名字の表記が駅名と一緒のことから「恋愛成就の駅」として注目されました。
一時は臨時電車「花嫁号」が走り、「愛の椅子」という写真スポットも作られました。
16時1分発の豊橋駅行きまで電車が来ないので、近くを探索しましょう。
レトロな可愛い駅舎を出て降りていくと、屋根のある「愛の椅子」スポットが見えてきます。
大きく赤色の文字で「愛」と書かれた椅子が置いてあるので、記念に座ってみてはいかがでしょうか?
先に進んでいくと、製茶工場の廃屋があり、廃墟好きにはたまらない場所です。
近辺にも、廃車のミゼットがあったり、豊かな緑と川が迎えてくれます。
駅舎には、「思い出日記」という、この駅を訪れた方たちが書いたノートが沢山あります。
旅の記念にぜひ書いてみて下さい。
さて、16時1分発の豊橋行きに乗車し、終点の豊橋駅には18時24分に到着します。
飯田線は単線のため、どうしても駅での待ち時間が長くなってしまいます。まわりに何もない駅のほうが多いですが、「天竜峡駅」・「中井侍駅」もおすすめです。
まとめ
飯田線の秘境駅を2つ例にあげながら、まわるコツを紹介してきました。
どちらとも、自然に囲まれた歴史ある秘境駅です。
1本電車が行ってしまうと、次の電車まで長くて約2時間半あいてしまうので、時間を有効活用するのはなかなか難しいです。
行きたい駅をしぼり、1日に行ける駅数を決めて楽しむ方法もありだと思います。
最初は秘境駅にわくわくしてパワーを使いすぎると、後半に体力がなくなって楽しめなくなる可能性があります。電車できちんと休み、パワーを温存して旅を楽しみましょう!
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